メッセージ - B年 年間

今日の福音で、イエスは「大勢の群衆の姿を見て、飼い主のいない羊のような有様を深く憐み、いろいろと教え始められた」とあります。今日の福音のテーマの一つとして、羊飼いが挙げられますが、この福音の箇所でもイエスが人々を教え、導く羊飼いとして描かれています。第一朗読のエレミヤの預言書で読まれているように、当時の群衆にとって羊飼いは、苦難の中に散らされた羊を、希望へと導く王であり、指導者でした。同時に群れから迷い出た羊、散らされた羊たちを集めるために、遣わされた羊飼いでもあります。その意味でイエスは困難の中にある人々の道しるべであり、イエスはその生涯を通して、苦難の先にある希望を示してくださいました。

私たちが困難の中にある時、孤独を感じる時、私たちを憐み、そして探されているイエスを如何に信じることができるのかということがいつも試されています。困難の中にある時にこそ、私たちはその呼びかけの声に耳を傾ける必要があります。そして、わたしたち一人一人も、迷い出た羊をイエスのもとに呼び戻すように招かれています。すなわち私たちは、イエスの呼びかけに答えると同時に、人々の助けの手となり、イエスのもとに導くように召されていることをいつも忘れてはいけません。

私たち一人ひとりがイエスの羊の群れとして、いつもその呼びかけに答えることができるよう祈り求めていきましょう。